コラム40

2019年5月27日

 

北上市にある株式会社展勝地では若手の社員が、木臼をつかって餅つきをして、餅を作って販売している。この餅の大きさが一握りで90gらしい。慣れてくると、一回で90gの量を握り取れる。3,4年やり続けると失敗はないという。ヨモギを混ぜてヨモギ餅を作る場合、木臼でつくと、筋が少し残るが、それが香りを引き立てる。木臼でつくので、できる味と触感である。通常の木臼は2升の餅をつくが、1升だとうまくつけないという。これは通常の木臼の道具によると思われるが、餅つきにもノウハウが多数存在する。この感覚を共有できることが熟練への道への第一歩となっている。地下資源を用いない楽しみ方、満足の仕方、社員のマネジメントの仕方、美味しい食の食べ方は、やはり昔の暮らし方に豊富に詰まっている。