ライフスタイルデザイン

心の豊かさと持続可能な社会の形成

地球温暖化をはじめ、我々人間および様々な生物が暮らす地球上で起きている自然のメカニズムの崩壊。資源の枯渇、食料の分配、エネルギーの枯渇、水の分配、急激な人口増加、生物多様性の劣化、気候変動。この地球上にこれら7つのリスクを生み出してしまった理由に「人間活動の肥大化」があります。これからの未来につづく持続可能な社会を再編するためには、過剰に利便を追い求めてきた人間活動の肥大化を停止し、縮小することが大きな課題です。しかし我々人間は、一旦手にした利便性や快適性を手放して単に不便や不快の方向へ変わることはできません。また企業は発展を続けなければ今後の社会経済も成り立ちません。

そこで、昔の低炭素な暮らし方や様々な知恵を探るために「90歳ヒアリング」を行っています。現在のように高度なテクノロジーが発達していなかった時代を生きた高齢者の方々に話しを伺うと「便利な世の中にはなったけど、昔のほうが楽しかった」という意見が多く、不便の裏側には利便で得ることのできない「心の豊かさ」の存在があったことが見えてきました。この「心の豊かさ」に低炭素なライフスタイルや企業における持続可能なビジネスのヒントが隠されているのです。これから企業に求められるのは、この「心の豊かさ」を重視したイノベーションを起し、未来に向けて持続可能な社会を形成する新たなビジネスを展開することであると考えます。

 

バックキャスティングによるビジネスの創出


我々の暮らす地球はひとつです。地球一個分の資源でこの先も暮していかなければなりません。しかし現在の暮らしをこのまま続けると、2030年には大切なエネルギー資源が枯渇してしまうのです。これでは全ての生物が存続できなくなってしまいます。そこで地球1個分で暮らせるライフスタイルに出来るだけ早く移行する必要があるのです。現在、家電や自動車など様々な製品分野で低エネルギー消費の商品が開発されています。このようなテクノロジーの進化はもちろん大切です。しかしこれだけでは部分最適化にすぎません。我々人間はそこで得た電気料金などの経済的余剰で別の製品を求めてしまうのです。その結果、CO2排出量の軽減にあまり貢献できていないのが現実です。これらの問題を解決するには、根底にあるライフスタイルをデザインし直す必要があるのです。企業においては携帯電話の普及のように、人々のライフスタイルに大きな変革をもたらす低炭素社会へ向けた新たなビジネスモデルの創出が必要になるでしょう。そこで、まず未来のあるべき姿のライフスタイルを思い描き、未来から現在を見つめてみるのです。これが「バックキャスティング」です。バックキャスティングで持続可能な未来のライフスタイルを描き、それに向かって進む道に立ちはだかる壁を見つけ、それらを解決する新たなソリューションを創出していくことが大切です。まだ解決されていないこれらに、多くのビジネスチャンスが潜んでいるのです。

バックキャスト思考のプロセス

 

バックキャスティングを身につけたいと思うあなたへ

『200個クラブ』

バックキャスティングで心豊かなライフスタイルを200個描いた方が参加できる『200個クラブ』をつくっています。

情報にあふれた社会では既に誰でも10個ぐらいの新規なライフスタイルは頭の中にあります。

アイディアマンであれば、スキルがなくても30個ぐらいは新規に描けます。

ここから先がバックキャスティングという方法が本領を発揮するところです。まずは、100個を目標にしましょう。

そして、100個を越えると、ライフスタイルをいくらでも描けるようになります。その時点がノウハウの習得です。バックキャスティングを使いこなせるようになった証拠です。