コラム27

2018年11月21日

自然の中で気づきを得る企業研修

 

企業研修のアウトプットが、「植物がたくさん植えられているオフィスの提案」など、表面的なものが多く、どうにかならないものか、という相談が時々ある。自然を景色としか捉えていないからである。実際には、自然から学ぶ、自然を賢く活かすなど、景色以外としての自然との関わり方は多種多様である。ところが、都会生活に慣れているビジネスパーソンにとっては遠い話になってしまうのである。そこで、企業研修でバックキャスト思考を取り上げると、ソリューションに自然が登場するようになる。環境制約が厳しくなればなるほど、自然はソリューションの源泉となるからである。裏を返せば、それほど、現在のビジネスでは自然が生かされていないということでもある。将来、使えるのは、基本的には地上の自然資源である。これらが本来持つ価値を見出し、ビジネスとして価値循環をどのようなステークホルダーと連携して促すことができるかを踏まえた大きな構想が必要となってくる。このような背景の中、今後、バックキャスト思考やネイチャーテクノロジーなどの手法を用いて、自然を観察し、暮らしとの関係を見つめ、自然から気づきを得ながら、ソリューションを生み出す研修を、数多く展開しようと考えている。