コラム23

2018年9月28日

WSSF(World Social Science Forum)

 

2018年9月末に第4回WSSFが福岡で開催された。JST-RISTEXのプロジェクトメンバーが集結したパネルディスカッションにおいて日本やシンガポールにおける多世代共創の事例が紹介された。論点は、仕事や勉強で忙しい世代にとって、何がプロジェクト参加のインセンティブになるかであった。食は共通してインセンティブになるということであった。どんなに忙しくても誰でも食事をするので、そのタイミングに合えば参加できるからである。また、参加する本人が楽しむということも重要な要素であった。通常、多世代共創プロジェクトへの参加はボランティアになるので、自分が楽しくないとやってられない、という方もいれば、こういう機会がなければ知り合えなかった人と知り合えたのは良かったという反応が多い。戦前の暮らしでは水くみなど毎日必須の仕事場で人が集っていたが、今は、将来のまちづくりを考えることが必須であり、そのために人が集っているというケースに変わってきた。そして、多世代共創は新しい価値観に出会えるので、それも面白さの一つのようである。