コラム20

2018年8月8日

離島の砂浜

 

沖永良部島の砂浜でゴミ拾いをした。砂浜には中国語や韓国語などの海外の表記も混じったプラスチック、ビン、缶、劣化して粉々になったマイクロプラスチックなどである。沖永良部島には子どもたちがそのように汚れた砂浜のゴミを拾う活動を進めている。うじじきれい団と呼んでいる。小さな砂浜では、この子たちの家族と一緒にゴミ拾いを毎日朝15分ほど実施すると、2週間程度で拾いきれる。しかし、一度台風が来ると再びゴミに埋め尽くされ、もとの状態に戻ってしまう。しかし、そのまま放っておくと、砂浜でプラスチックが劣化し、粉々になって、砂に交じり、魚がそれらを食べてしまう。さらに、人がそれを食べると、我々の体内にプラスチックが入ってくる。沖永良部島には洞窟も多く存在する。かつては、洞窟の周囲は子供たちの遊び場であった。うなぎや魚をとって遊んだという。しかし、誰かがごみを洞窟の上の道路から捨て、また、誰かがごみを捨て、そして、川の水に流されて、昭和時代のゴミがその洞窟周辺に蓄積してしまっている。この背景にどんな理由があろうとも、ガラス瓶の破片で足を怪我する洞窟で遊びたくないし、プラスチックが蓄積した魚を食べたくない。暮らし方のかたちの見直しが必要である。