コラム103

2022年1月16日

果物の木

 

山形県上山市にある「くだものうつわ」を訪問した。果物の木を複数使って木の皿や食器を製造している。私がそこで購入したお皿には5種類もの異なる木(さくらんぼ、かき、さくら、ら・ふらんす、くわ)が使われ、木の名称が印字されている。昔から木の名称を言えるようになりたいと思っていたのでこの皿をすぐ購入した。さくらの木は乾燥させるとものすごく変形する。実際に変形したさくらの木片を見せてもらったが、ねじれるように変形していた。このものづくりは、それほど歴史は長くないようだ。近年、果物農家の高齢化により果物を育てることができなくなり、木を譲り受けて制作しているというのだ。現在の環境・社会制約を受けて生み出されてきた製品とも言える。今までは燃やされて廃棄されていた未利用資源の活用である。