コラム115

2022年7月10日

給水スポット

 

大津市が琵琶湖の湖岸に設置した給水スポットを視察した。大津市の水道の水を冷却して琵琶湖の湖岸を走るランナーや通行する人に提供する水道である。15℃程度が水を美味しく感じさせる温度らしいが、確かに美味しかった。狙いは、マイボトルの推進など水に関する新しいライフスタイルの提案である。シンボル的にする狙いがあり、企業の広告など一切なしのシンプルで未来的でおしゃれなデザインになっている。水にドライフルーツを入れたり、ハーブを入れたり、オリジナルな味をつけて楽しんでもらうために、近くのお店ではボトル、ドライフルーツ、ハーブティなど販売されていた。日本の公園などにある水道でここまで力をいれて制作された水道はないらしい。実は、この給水スポットの根底にある考え方にバックキャスト思考がある。使い捨てのボトルではなく、何度も使うボトルという制約の中で、如何に楽しむかについてモデルを示しているのである。このような給水スポットが数多く設置され、それに付随する商品・ビジネスが生み出されるようになれば、いよいよ、社会が動く兆しになる。今後の波及効果を期待したい。