2020年3月13日
ワークスタイルデザイン
厳しい環境制約を受けると、働き方はどのように変わるのだろうか。東日本大震災から9年が経過し、その2011年頃に検討、執筆していた一つの本を思い出した。『未来の働き方をデザインしよう-2030年のエコワークスタイルブック-』(日刊工業新聞)である。厳しい環境制約を想定し、バックキャストで数多くのワークスタイルをデザインした。この本には50種類の新しいワークスタイルが紹介されている。この中には、ワーケーション、シェアオフィスなどの要素も入っている。この時デザインしたありたい60種類のワークスタイルにどのような要素が含まれているか分析すると、「貢献」「心のゆとり・楽しみ」「自然」という共通要素が見つかった。その時、私は「ワークスタイルデザインとは、環境制約のもと、社会に対して仕事を果たすために踊り手(働き手)に対して脚本を書くことと、その踊り手がプラスαを引き出せる「隙間」をどのように設計するかということ」と書いている。その隙間を心のゆとりや楽しみで埋めるのか、自然で埋めるのか、いろいろな埋め方があると思う。管理者や経営者側が、踊り手(働き手)が自発的に個性を出せる隙間を準備するのも良い方法だと思う。ただし、それは隙間である。大きな遊びスペースを与えることとは違う。