コラム49

2019年10月9日

移住者とは

 

ライフスタイル変革の研究の一環として、移住者調査をしている。地方で圧倒的に人口減少の波を受けているところは、ライフスタイル変革を先導する人材もいない。その活力もない。そのような状態では、何も活動が開始しない。どうしても地域外から移住者の役割が重要になる。しかし、移住者が移住を考え始めたきっかけは、ほぼネガティブな理由である。都会暮らしのスピードについて行けない、激務で体がもたないというものが多い。睡眠時間2,3時間がずっと続く暮らしに耐えられない、というのは当然のことである。そのような暮らしから抜け出した人の話を聞くと、まさか、移住して2,3年して、今のような自然の中で暮らしているとは想像もできなかったというのである。家族とのつながりも強化でき、自然の中で綺麗な星空、音、においを楽しみ、人とのつながりを実感できるからと満足している。そんな状態にあること自体おかしいと思う。体を酷使ししてることを感じ、自然が不安定になり、自然災害が増え、取れる魚の種類が変わり、生き物が減って行くことを多くの人が察知している。しかし、それを危ないと思わないのか、危険を察知できなくなっているのか。行動する人は少ない。移住者の実態を調査すればするほど、不安を通り越して、恐ろしさを感じる。